2010年04月10日

口紅。

「ヴィヨンの妻」を観た。
「女には不幸も幸福もないんです。」「じゃぁ男の人には?」「男には不幸しかありません。」
このセリフのシーンで泣けてしょうがなかった。
口紅をつけて、辻(堤真一)に会いにゆき、佐知(松たか子)が建物の階段を下り、口紅を芝生に置いたあとの後ろ姿がなんとも、悲しくて強くて美しかった。
共鳴しあえる相手と番いになれたら、どんな出来事も(辛い事も悲しい事も)、喜劇のようなものなのかしら。ぷはははは!と、笑えなくとも、ちっさいため息と一緒に少し口角が上がるくらいの微笑でも、事の結末に笑えるってのは太い幹を持って豊かな緑をたくさん広げた木みたいに、逞しくて強くも感じて優しい。けど、恐さもあるなぁ。
女の人が女で在る事をブレることなく、迷う事なく、がんばることもなく、ただ「女」として在れた時代はいつまでなんやろ。
そんな時代なんかなかったんかな。
佐知のような瑞々しさを持った女性に、悲しいかな、未だ私は会ったことがないです。

現代で暮らす、今まで出会った美しい人も、個性的な人も、魅力的な人も、何かしら、目には見えない武器を携えて生きている気がします。
そうでなければ生きづらい世の中なのかな。

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posted by 見汐麻衣 at 02:26| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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