2020年03月03日

2020年3月2日(月)

「これは本当にオススメ!」
「めちゃくちゃいいんで是非!」
「これ聴かないと(読まないと)とかダメですよ!」

音楽や本を勧められる時の常套句にウンザリしている自分がいます。
どうしたことか。これも老いというものか。右から左へ受け流せないのか。イヤダイヤダ。

喫茶店で一服していましたら後ろの席から聞こえてきた。
「これ、よかったら。」
「私に?」  私すなわち野次(うむ、何かあげたのか)
「うん。読んでみてほしいなって思って、プレゼント」  (本か!本かぁ......)
「あぁ...ありがと」 (あんまり嬉しそうじゃないじゃない!どんな本だ、振り向きたい......)
「なんとなく、これから僕のこと、僕が何を考えているかわからなくなったりした時、そういえばって思い出したら読んでほしいんだ。
時間がかかるかもしれないしわからないかもしれないけど、これ持っていて欲しいと思って」
「うーん...よくわかんないけどありがと」

こんな、こんなこと言いながら本を贈る人って本当にいるんだな。
キザ!と一瞬思ったんですが、その後ハッ!とした。ワタクシ、過去に作った曲に「と、おもった」という曲がありましてですね、
もしかしたら彼はこの曲の主人公の女性に本を贈った男性なんじゃないか!と、嘘が本当になるその瞬間に今いる!という人様にはわけのわからん、私にだけしかわからない興奮を与えてくれました。

ツラい日々に一服の清涼剤。
またこれも日々のたまもの。
なんとなく、気持ちが上向きになる出来事でした。






posted by 見汐麻衣 at 22:22| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年03月25日

2020年3月24日(火)


見上げると一年経っている。
渋谷桜丘にある勾配のきつい桜通りを歩きながらいっせいに咲き出した花弁を眺め「あ、もう一年経ちましたか」と独り言。
桜の木は近くで愛でるよりも、遠くから桜の木々が見える景観ごと味わう方が好きだ。
今年の2月、伊豆に出向いた時、川伝いに寒緋桜(カンヒザクラ)が咲いていた。釣り鐘状に咲く花をジッと見つめ「お前もせっかちだな」と独り言。せっかちな割に花弁がうつむいて咲いているところがいじらしいなと思う。
まだ肌寒い中、周りの草木には色もなく当日の天気もすぐれなかったからか、寒緋桜の火照ったようなピンク色が一層綺麗に見えた。

高校二年生を迎える春休みの間、地元にあったホームセンターで伝票整理のバイトをしていた。
束ねられた伝票を受注先の会社ごとに分けて金額を確認し、棚に入れていくというシンプルな作業なのだが伝票をめくるたびに親指と人差し指が伝票のインクで黒ずんでいく。一緒に仕分けをしていた友人のYちゃんは指サックをはめていて「麻衣もこれ使いなよ」と勧めてくれるのだが、指サックというものをつけると私の場合何故かうまく捲れず嫌っていた。直に触る方がいいのだ。インクで汚れた指を洗う前に匂いを嗅ぐことが好きだった。インクと用紙が混じった匂いなのだが「今日も頑張った!」と思えるのだ。

バイト中、休憩が一時間ありホームセンターの裏山まで歩き、其処でYちゃんと昼食を食べていた。
小高い山の斜面に腰掛けると眼下には満開の桜が見渡せる。当時の私はお腹が膨れたらなんでもよかった。コンビニで適当に買った菓子パンを食べたりしていたのだが、ある日いつものようにYちゃんと其処で昼食を取ろうとした時「はい、これ麻衣の」とお弁当を差し出された。
「私に?」「うん。あんたいつもそんなもんばっかり食べてよくないけん、栄養考えてご飯食べな」

Yちゃんは同じ女子校に通っていて私は商業科で、Yちゃんは食物科だった。
余談だが、大人になって簿記やワープロ、情報処理、電卓、算盤検定、一通りの資格を持っているというと驚かれる事が多い(そりゃそうだ、今現在その資格は持腐れに等しい。今思うと私も食物科を選んでおけば良かったと少しだけ思う)

Yちゃんが作ってくれたお弁当の中身を今でも鮮明に覚えている。
甘い卵焼き、油揚げと大豆の入ったひじき、菜の花の胡麻和え、焼鮭。そして白いご飯の中央にピンク色の花がのっていた。
「これ、梅干しの代わり?」「代わりじゃないよ。蓋を開けたら其処にも季節があるってよくない?」「これなに?」「桜の塩漬けよ」「本当にあんたが作ったと?」「そうよ、な〜んよ食べんと?食べると?」「食べる...ありがと」
ゆったりとした風に舞う花弁と、眼下に咲き乱れる桜を観ながら食べたそのお弁当のことを思い出すのはいつもこの季節だ。
高校生になり、同じ時間を過ごしていたのにYちゃんは一年間の間にこんな立派なお弁当をこしらえる程までになっているのかと思うと、指の匂いを嗅いで「今日も頑張った!」と満足している自分がその時とても幼稚に感じた。初めて口にした桜の塩漬を心から味わうには自分はまだまだ程遠い所にいる気がしていた。
土筆やふきのとうの苦味を好むようになり、タラの芽の天麩羅とウドのぬたをつついて日本酒でいい気分になっている時、
「春の味わい方」を17歳の私にいち早く教えてくれたYちゃんの事を思い出す。







posted by 見汐麻衣 at 03:25| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年3月25日(水)

「できるだけ、集わないでください」
そんな殺生な......と思っていた2月。
大変な事が起きれば「集まる」ことで緩和されるそれぞれの不安や、他者の表情を直に見て交わすコミュニケーションの大切さを痛感していた。
今回、不安で大変な時であるけれど「集う」ことが一番危険だとなると、個人個人の持つ考え方や行動が三人寄れば文殊の知恵、三本の矢ではないが、今回のこの状勢には通用しない。こんなに心細いことは正直ないです。集えば解決するということではなくてね、目に見えないものによる乱心から目に見えるようになる人様の心の持ち方。

自分もコロナにかかっているかも知れないと思って行動することを意識してからというもの「人様に迷惑をかけないようにしなさいね」と幼少の頃から教えられ、ある時からそれに反発し育った身に今、ひりひりするくらい染みる。(ここ数日の飲酒もいつもよりやけに染みる)

「なんか、この世の終わり感凄くない?」
「うちのお母さん、めっちゃテンパってた」
「ウケる」「ウケるよね」

最寄駅前でタムロする女子校生の会話を聴いて「今、そのメンタル私にも分けてくれよ!」と思いながらも
その他愛もなささえシラけて聞こえる今の気持ちを饒舌に話す言葉を持てない自分がおります。以上、雑記。




posted by 見汐麻衣 at 23:48| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年03月27日

2020年3月27日(金)

今晩は。
今日はお知らせと雑記を。


今週水曜日、東京都から「今週末、不要不急の外出を控えて下さい」とのアナウンスがありました。
そのニュースを見ながら「やっと言ったぁ......」と大きな独り言。
日に日に、本当に一日一日で変化していく状況の中、生活圏内以外の行動を控え、家で過ごしています。
きっと、皆さんもそうだろうなと思います。
好きな店や場所で人と会うこと、踊りにいくこと、話す(呑む)ことが生き甲斐のような人生のワタクシとしてはこりゃたまったもんじゃないと3月上旬辺りまでは思っていましたが、うがい手洗いを習慣にしながらも、コロナについて詳しく調べ出したりしていくうちに、その生き甲斐も健康があってのことだと強く思えば尚更、家にいる事が一番じゃんと、毎晩好きなアテを作り、レコードを聴きながらの晩酌を楽しみにしています。



こんな未来イマジンできなかった頃から決まっていた今月の演奏は残り2本。
28日 土曜日、高円寺円盤にて隔月で開催している「うたう見汐麻衣」18回目。
29日 日曜日、北浦和居酒屋ちどりにて山田参助さんトリオとの2マンライブ。

まず、29日の演奏は延期になりました。改めて開催される日を待ち遠しく思っています。
さて、明日の「うたう見汐麻衣vol.18」です。こちらは開催します。
私自身の企画であり、私(うた)と塚本真一さん(ピアノ)のデュオによる1時間と10分のうたと演奏。塚本さんとの毎回異なる試み。
演奏はとても楽しみです。
いつものように「ご来場お待ちしております!」とは言いません。自身と自身の大切な人達の健康の事を考えれば(この二つを考えることはそれ以外の他人様を想うことと等しいと思っています)家にいる事が一番です。


明日、ご来場をお考えの方がいらっしゃるとすれば(あなたも私もくれぐれも予防は怠らず)
いつものようにノントークで。(生活圏内以外からの移動はノンノン!)
いつものように、まんじりともせず1時間10分を感じてください。
そしていつものごとく、終了後には蜘蛛の子を散らすように皆様、気をつけて帰って下さいね。(生活圏外への移動はノンノン!)
いつも静かで変わりなくですが、マスク必須です。私だけ、歌っているので。
いつものように、20時ちょっと過ぎにには演奏を始めます。






























posted by 見汐麻衣 at 19:37| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする