2018年12月12日

『Hour Connection VOL.1』

◾️
今年もあと少し。
2017年11月に『うそつきミシオ』をリリースし、今年一年前半はツアーを行い、春に7epを出して、後半は自身のレーベルMISHIO Recordsを立ち上げて「ひきがたり5」を録音し、リリースしました。
2017年末に「2018年はこれをやろう」と思ったことは全てやってきた中で(基本一人でなんもかんもやっている中で協力してくださるメンバーや周りの方々、そして聴いてくれるお客様!みなさんのおかげで実現できたことばかり。感謝です。まじで。ありがとうございます!)
今年の最後に思ったのは「遊び場が欲しいな」ってことでした。

というわけで今年最後にアワーコネクションやります。来年からも不定期ですが続けていきます。
初回は見汐麻衣with Goodfellas (クッドフェローズ) ワンマン
そして開演前と終演後にいいムードを提供してくれるのはDJ VIDEOTAPEMUSIC様でございます。
7thFloor は食事も美味しいです。呑むも踊るも喋るもよし。で、そこにわたくしたちの生演奏があります。というような心持ちでおります。
もちろん、ワンマンショウというからにはいい演奏ご用意してお待ちしております!
うそつきミシオツアーやレコ発以降に知ってくださった方にもバンドセットでの演奏を聴いて頂けるのは今年最後ですので、お時間許せば是非遊びに来てください。

大人になっても、否、大人になったからこそ欲しい時間や場所、音楽も、あるよなぁって最近はよく思う。

当日、お待ちしております!!!!


12/23(Sun) @渋谷 7th Floor
“MISHIO RECORDS presents 【Hour Connection vol.1 〜冬のワンマンショウ 〜】 ”

OPEN18:00/START19:00

ADV\3,000/DOOR\3,500(+1D)

ACT▼
見汐麻衣 with Goodfellas

Goodfellas are
坂口光央(Key,Syn)池部幸太(Ba)光永渉(Dr)潮田雄一(Gu)

Guest Player:あだち麗三郎(sax.per)

DJ:VIDEOTAPEMUSIC


【ご予約】

*件名に公演名、本文にお名前(フリガナ)、予約人数をご記入ください

◾7th FLOORメール予約窓口: 10/24(水)〜12/22(土)
(nanakaiyoyaku+1014@gmail.com)

◾MISHIO Records(主催): info@mishiomai.com


23フライヤー.jpg
posted by 見汐麻衣 at 14:44| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年12月03日

光の手


今の自分が音楽をしぶとく続けている理由のひとつにこの曲を聴いたことがある。そういう出会いはタイミングや年齢、自分の置かれている状況などが大いに関係すると思うけれど、この曲だけはなんというか魔法のような曲で、自分をなんとかいかす要素みたいなもので満たされている。

山本さんの歌詞や楽曲に影響を受けている人は数多くいるだろうし、山本さんの活動自体がアーカイブするには膨大な量になるだろうが、
私は結局、羅針盤が好きなのだと、改めて思いました。

普段、ライブの感想などは書いたりしませんが12月1日(土)難波ベアーズで聴いた夢のような夜のことは忘れたくない。
そういう出来事はタイミングや年齢、自分の置かれている状況などが大いに関係すると思うけれど、
自分の人生で肝心な時に結局、羅針盤がある。初期の3枚「らご」「せいか」「ソングライン」は思い入れがありすぎるというよりも、18,9の自分が音楽をやるうえでの辞書のようなものでもあった。
やっていいこと、やっちゃいけないこと。書いていいこと、書かなくても言えること。聴こえるように聴こえなくすること。技巧的なことでは説明できないことまたその逆。
そういう音楽は、いろんな(自分にとって)優れている作品に共通してあるものだったりするけれど、「迷った時に辞書のような役目を果たしてくれる音」というものを作っている人に共通しているのが1955年〜1959年生まれの人というのが多い。このことについて最近色々思うことがあるけれど、それはまた別の話だから今はいいです。

この日、新しいうたをこれからも作ろうと思いなおす夜でもありました。

12/1(土)@難波ベアーズ
ギューンカセット25周年記念
山本精一(Vo.G)須原敬三(Ba.Cho)吉田正幸(Key)伴野健(Dr)

1.永遠のうた
2.クッキー
3.光の手
4.生まれかわるところが
5.アコースティック
6.サークル
7.カラーズ
8.かえりのうた
9.ライフワークス
10.がれきの空
11.せいか
12.ソングライン

en
1.クールダウン
2.いのち
3.羅針盤


そしてこの曲の歌詞を最後に

「光の手」

たちこめる 煙の中 この震える星の上に
再び光は輝き めぐり 息をする者は皆
時を超え闇を超え 飲みかけのコーラを捨てて
腐りはじめた目を 君はそっとあけた

どのくらい昔に 手紙を書いただろう
宛名もなく 送るあてもないまま

よみがえる闇の中 笑い声は餓えを満たし
土に埋もれた 君の目をあけた

わけもなく生きるのは 水の中のアワのように
ひとたび離れた場所へ 二度と戻らない強い意志
ときほどけ 運命に複雑に絡まる糸を
分かりはじめた 気がする

もう疑うことを 止めてしまえばいい
不思議なものを ただ見とれるだけでいい

夜を超え闇を超え 笑い声よ空へ届け
光りはじめた手で目をあけて 君の目をあけて

君は目をあけた







色々ありますが
死ぬまで生きるしかないのよね。
posted by 見汐麻衣 at 13:44| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年11月17日

花の名前も知らないけれど。

◾️午後。
14時から16時までの2時間、部屋の中に射す光が他の季節のその時間帯よりも優しく感じるのは気のせいか。
特に最近は余計にそう思うようになってきた。ただ、差し込む光を見たり、無軌道に揺れるカーテンを眺めたり、家の前を駆け抜けていく知らない人の話し声に耳をすまして追ってみたり、本当に「ただそうする」ことが増えた。そして、ただそうしていることが「あぁ、シアワセね、永遠ね」と一瞬だけ思うことも増えた。噛みしめるとか、思いを馳せるなどという類では一切なく、本当に一瞬だけ。そう思う一瞬の間は自分の在る世界も居場所も無音になる。




◾️死ぬことを珍しく1日中考えていた。
死にたいということではなく、死ぬってどういうことなのかということ。
小さい頃、多分、3歳か4歳だと思うのだが、毎晩布団に入って手をあわせてこう唱えていた。
「明日私が死んで、もう一度生まれ変わってもお母さんから生まれてきて、おじいちゃんおばあちゃんも今とおんなじで関わる人間も皆おんなじ人で全部おんなじにしてください!」
かなり真剣に何かに向かって手をあわせていた。今思うとどういうことなのかと思う。死んでもやりなおせるものなのだと思っていた。
死ぬということを怖いとか、恐ろしいとか思ったことが今まで一度もない。そんなことを人に言うと「嘘だよそんなの。死んだこともないのに」とか「あんたみたいな人がいざ死ぬときになって”いやだ!死にたくない!”とか言うんだよ」と言われる。もしかしたらそうかもしれない。
でも、死んだことがないからわからない。自分の人生の中で死にかけたことが2度あるがその時も朦朧とする意識のなかで「あぁ、もう一回やり直せばいいんだよ」と本気で、心から本当にそう思っていた。もっと正直に言うと「あぁ、やっと終わる」と思っていた。
やっと終わると思いながらもう一度やりなおせばいいと思っているこの矛盾がなんなのか自分でも不思議だ。
死ぬことよりも怖いことがある。
病気で動けなくなっていくおじさんの身体を見たとき、私のことが誰だかわからなくなって痩せ細っていくおじいちゃんを見たとき、昨日は「明日また連絡する、近いうち飲み行こう」と電話をした翌日に自ら突発的に命を絶った友人の心の中。
生きている時間の中で、目には映らないものや見えない部分が自分の強い意識や意思とは無関係に、死というものに向かって進んでいってしまう全ての現象に対しとにかく怖いと思っている。怖いというより恐怖さえ感じる。この気持ちはもしかしたら「死にたくない」に繋がる気持ちなのかもしれないが、生きたままに少しずつむしり取られたり、疲弊していくことに立ち向かえるだけのエネルギーが自分の中から生まれる気配が一切しなくなったとき、それを理屈でなく自分でわかった(悟った)とき、私はどうするのだろうかと考えていた。死ぬことより、生きているうちに死を意識するしかないその時間を自分が迎えることのほうが、怖い。




◾️体調が怠く一日中映画を見て過ごす。
鶴橋康夫監督『後妻業の女』アシフ・カパディア監督『AMY エイミー』河瀬直美監督『あん』
河瀬監督以外の作品はなんとなく観はじめてしまったというのが正しい。
死ぬことがどういうことかを考えていた数日後にこの3本を一気に観た。3つの作品の感想をひとつずつ書きたいくらい(気が向いたら書きます)
どれも素晴らしかった。観終わって、ただ歩きたくなったので散歩に出た。歩きながら普段自分が考えていることや、ふと考えた死ぬということ。これは生きているから考えることで、その「生きている」ということを大きな風呂敷に例えて考えていた。
ふと、大きな風呂敷が包むものは「なにもない」ということだと思った。大きな風呂敷はなにも包まない。いや、包むのだけれど、中身はなにもない。ただ「在った という ないもの」を包むだけ。なんで、そう思ったのか。そう思うと死ぬことはやっぱり怖いと思わない。生きている時間の方がよっぽど怖い。堂々巡りだ。

家に戻る途中、四方八方に咲き乱れていたとある花が綺麗さっぱりなくなっていた。
とても綺麗な花だったので、名前を調べようとしている矢先のことだった。写真を撮っておけばよかったと後悔した。
でも、確かにここに咲き乱れていたのだという事実は私が知っている。名前はわからないが憶えている。
それで充分じゃないかと思い直した。



▶︎明日は高円寺小杉湯で歌います。お昼13時から。
ずっとうたっている歌でも、その日だけの歌でしかないと思う。
そう思うようになって、歌うこと自体が昔よりももっとずっと楽しい。



posted by 見汐麻衣 at 23:20| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年11月14日

些細なこと2。


◾️贔屓にしている定食屋が家の近所に3軒程あり、ローテーションで通っている。
そのうち1軒の店でひと月ほど前からよく会う盲目の男性がいる。サラリーマンだろうか、いつも背広姿だ。
ひとりで店に来て、店主も「あら、いらっしゃい」と、あたりまえの習慣のようにその男性の腕をひき、椅子まで誘導し、メニューを読み上げる。男性は定食が運ばれてくると黙々と食べて、帰り際必ず店主の奥さんと談笑し、帰っていく。

ある日。
ランチも終わる時間帯に急いで入ったイタリア料理の店で食事をしていると、「こちらへどうそ」と案内され私の隣に座った男性が定食屋でよく会う盲目のひとだった。ホールスタッフの男性は、定食屋の主人と同様にメニューを読み上げ、注文を受けていた。
なんてことはない昼時によく会う人というだけなのだが、この日は違った。
彼のテーブルに出されたスープが手元より少し遠くに置かれ、手をゆっくり這わせてカップを探しているがなかなか掴めないでいたので、私は彼の手を掴み「ここです」とスープの入ったカップの取手に手をやった。
少し驚かれたようだったが「ありがとうございます」とひとこと。そして「あの、違ったらすいません。いつも〇〇の定食屋で会ってる方ですか?」と言われた。私は何故か一瞬驚いてしまい言葉に詰まって黙ってしまった。「きっと、そうですね、よく会いますね」と言われ「あの...なんでわかるんですか?」と不躾な質問を投げていた。
「声です」「...声?」「はい」
ひとりで行く定食屋で誰かと話すことなどもちろんない。いつ私の声を聞いたのかと思っていると
「ごちそうさまでした〜って、大きな声でいつも聞こえます。あの声と同じです」
そういえば、確かに言っている。会計を済ませたあと特に意識することなく言っているなと考えていたら
「なんか、すいません...」とひとこと。
「なんであやまるんですか?」「いや、気持ち悪かったかなと思いまして」「そんなことないです、あの、どうぞ、ゆっくり食べてください。私はお先に失礼します」「あぁ、ありがとうございました」
会計をすませて「ご...」と言いかけ、小さい声で「ごちそうさまです」と言い直し店を出た。

しばらくして、定食屋で彼を見かけた。
「こんにちは」と言うと「あぁ!先日はありがとうございました」から始まり、少しだけ話をした。
「通い慣れた店でも、最初というのはあるわけで、その時は緊張しませんか?」と言うと彼は笑っていた。
「面白いこと聞きますね。...でも、どの店でも最初は家族と来ることが多いから。ひとりでということはないんです。家族と一緒にきて、食事をしてここならひとりでもこれるなって思った店に通っています」「ここはひとりじゃ無理だなってお店もあるってことですか?」「はい」「どんな理由で?」「声ですね」「...声?」「そう、声。声っていうのはよく聞くとその人の全てが聞こえてきます。お店の主人と家族が話していて、その声が気持ちいいなと思うと、通っています」「そんなこと、あるんですね」「そんなことあるんですよ笑」「あの、私の声はどうですか?」「え?」「え?」「え?」「あぁ、えーっと、私の声は気持ちいいですか?」「明朗活発という感じがします笑」「明朗活発!」「話す仕事などやっいるんですか?」「違います。あぁでも、まぁ、近いようなことはやっています」「そうですか。声がお若いから声を使う仕事なのかと」「年は若くないです」「それは、聞いていません笑」

よく笑う方で、話してみるととても楽しかった。
それ以降定食屋で彼を見かけたら談笑しているのだが、何処に住んでいるのかも、なんの仕事をしているのかも、名前も年も知らない。相手も私の名前、仕事も年も聞いてこない。
ただ「定食屋で会うひと」それだけだ。
ほんの2,30分、会えた時に世間話をすることがとても楽しい。そして、なによりも贅沢な時間だなと思う。

彼と話すようになってからは会計時、
この頃はどの店でも意識して「ごちそうさまでした〜!」と大きな声で言うようにしている。

posted by 見汐麻衣 at 14:55| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする